タブレット 交換してよ そのビンと
ご乗車ありがとうございます。ドアは手で開けて乗り降りください。(・∀・)ゞ
「急行きたぐにに乗れなかった旅」2日目(2/4(土))のお話です。
10:30 トレインビューのホテルメッツ田端をチェックアウトし、
![]() | 京浜東北線で田端を出発。 |
赤羽で埼京線の快速に乗り換え、 | ![]() |
![]() | 大宮から上越新幹線200系でワープ! |
高崎で両毛線107系に乗り換え。 | ![]() |
この車両、節電のためなのか、ドアを開けるときは乗客による手動、閉じるときは自動という半自動開閉方式だったので、

他人に横取りされないように、岩宿を出てすぐ、ドアの前を陣取ったハイジ急行(。゚ω゚)。私がやる。
12:53 桐生に着くと、まんまと手で扉を開いて(さほどの〝やった感〟はない(*゚∀゚)b)下車しました。
ここからは、この日の旅のメイン「わたらせ渓谷鉄道」。
わたらせ渓谷鉄道は、足尾鉄道株式会社(明治44~)→国有化(大正7~)→JR東(昭和62~)→第三セクター(平成1~)という歴史を持ちます。
始発駅である桐生駅の改札はJRとの共用で、券売機もJRとの合体仕様。

この券売機で「わたらせ渓谷鉄道1日フリー切符(1,800円)」を購入しました。
ホームもJRと対面して並んでいるので、改札を出ずに乗り継ぎすることもでき、わたらせ渓谷鉄道のホームには、Suica用の簡易改札機も置かれています。
そして、こちらが、わたらせ渓谷鉄道の車両。 渋い!

ウサギのマークが付いた「わ89‐312 あかがねⅡ」。
車内のシートモケットは鹿鳴館仕立てで、古本屋の香り。

※「鹿鳴館仕立て」とはわたしの勝手なイメージ造語です。
13:35 10人くらいの客を乗せ、桐生を発車。
今時期は寂しげな車窓ですが、桜や紅葉の季節は絶景となるであろうことが想像できます。

途中、大間々(おおまま)駅から、鹿鳴館仕立てのスーツを着た客室乗務員が乗車して、神戸(ごうど)駅まで沿線の名所をアナウンスしたり、車内販売などを行ったりしていました。
そこで購入したのが、念願の「タブレットクッキー」!

(持ち歩いているうちに割れちゃった(´・∀・`))
タブレットとは、単線区間で上下線の列車が衝突しないようにするための金属製の通票で、これを駅で受け取った車両じゃないと、その先の区間を通行できないという仕組み。
そうやって順番に車両が通行し合うことを「交換」と言い、ひっくるめて「タブレット交換」と呼びます。
3年ほど前、札沼線の石狩月形駅で類似の「スタフ交換」を見た後、ネットで調べる過程で、「タブレットクッキー」の情報にたどり着き、わたらせ渓谷鉄道の存在を知ったというわけです。
14:31 神戸(ごうど)駅で途中下車。

線路をはさんで駅舎の反対側には、車両を使った「レストラン清流」があります。

時期的な理由なのか、時間的な理由なのか、お客さんはほとんどいません。

名物の「やまと豚弁当」を注文しました。手ぬぐい付きで1,000円です(ビールは別売)。

「僕達急行」(3/24公開)や「花まるマーケット」に登場しているそうですが、酸っぱくてしょっぱくて、ん~б(´・ω・`;)
食事の後、一眼レフカメラを手に駅周辺をブラついていると、プロの写真家を名乗るおじいさん(83才って言ってたかな)に声を掛けられて、30分ほどお話ししました。
そのカメラマンさんは、3歳でライカを使い始め、戦争から帰ってきて山岳写真家として国内外の数々の山に登ってきたそうです。
ご自宅は神戸(兵庫の方)にあるそうなのですが、渡良瀬に魅せられて、神戸(群馬の方(´・∀・`)まぎらわしい)に一人住まいしているとのこと。このお年で、アナログの一眼レフカメラを5台背負って山に登っているというのには驚きました。
「山の絶景ポイントまでは、往復7時間。午前中に来ていれば案内してあげられたんだけど」
とのこと。、、、い、いやぁ、そうと知っていれば準備していたのに…(←心にもないこと)
ちなみに、毎年、メーカー各社から新機種のカメラを無償提供されているそうで、「でも、オリンパスからは今年は何もなかった」とおっしゃっていました。
16:08 神戸駅から再び出発。終点まで向かいます。

今度は側面に熊のマークが付いたロングシートの車両です。乗客は私を含めて4人。

左で背を向けている男性 、爆睡しているみたいですけど、大丈夫かな…?
10分後、ふと見ると、身体が少し起き上がっています。 ん…?

この人、股の間で、何かを両手で握っているみたい…。
ま、まさか…、こんな所で…、

〝人肌燗〟ですか? …あなた、ひょっとして、生き別れた兄さん?
そうこうするうち、県境を越えて栃木県日光市に突入し、渡良瀬川は上流に進むにつれ、真っ白い花崗岩で覆われてきます(雪ではないです)。

16:40 間藤(まとう)駅、終点です。
運転士が兄さんを揺すり起こすのを尻目に、折り返しの発車までの35分、付近を散策。
…しようと思ったけど、標高が高いので急激に気温が下がり、寒くてとても歩けません。
駅舎に避難。

すると、宮脇俊三氏の自筆原稿(コピー)が窓に貼ってありました。

間藤駅は、宮脇氏が1977(昭和52)年に国鉄全線完全乗車を達成した最後の駅だそうです。
この機会に、「時刻表2万キロ」でも読んでみようかな。
17:15 間藤駅から桐生に向けて出発。兄さんも一緒です。
すでにクタクタで、このまま桐生へ直行したいところですが、まだ、終わっていません。
18:06 水沼駅で降ります。(うたた寝しているうちに兄さんの姿はなくなっていました。)

上りホームが温泉施設に直結している不思議な駅です。
温泉に入るには、ちょっと時間が足りないので、ここはお土産の購入と休憩タイムに。
いかにも、温泉センターの休憩コーナーという雰囲気。

いや、場所はどうだっていいんです。有るべきものが有れば。
桐生の地酒「赤城山」をお土産に買い、「起龍」をここで頂いていくことにしました。

「赤城山」も「起龍」もビンは同じ。兄さんが握っていたのは、どっちだったのかな。
19:15 水を得た魚のごとく、エンジン全開になったハイジ急行、上機嫌で帰路に着き、

19:48 桐生に着くと、ホテルにチェックインしてすぐ、駅前の居酒屋に繰り出しました。
やっぱり、さっきの人、兄さんじゃなかったみたい。(o゚ω゚o)これしきでああはならん。